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不景気でもヒット商品は存在する 博報堂が不況のヒット商品を分析

経済も政治も先行きが見えず、不安感は高まる一方だが、そんな中でも「ヒット商品」は確実に存在する。博報堂研究開発局は今年のヒット商品を分析し、その成功因子や時代観についてのレポートを発表した。

「我慢」を「達成感」に転換する視点
 2008年は暮らしを揺るがす大きな変化が相次ぎ、さまざまな不安が一気に噴出した年となった。しかし、不安の中から新しい満足感につながるタネも生まれている。例えば、ガソリンの高騰によって、自動車の代わりに鉄道や自転車を利用する人が増加したが。これは「我慢・代替」の行動である一方、それらを前向きに選択する新しい達成感として「エコ」が機能している。

 博報堂研究開発局は、こうした価値転換がヒット商品とどのように結びついているのかを分析したレポート「ヒット因力2008-2009 不安をfun!へ」を発表。そこでは、ヒットを生み出す3つの価値転換ポイントと15のキーワードを挙げている。

A:「足りない不安」→「プラス話材のヒット因力」
「+エコ・健康の達成感」「+2時間ファンタジー」「+背景ドラマ」「+お試し感」「+劇画的アイコン」
B:「過剰さへの不安」→「引き算・リセットのヒット因力」
「純・商品」「単・TPO」「脱・ネットワーク」「根・つなぎ」「懐・カルチャー」
C:「わからない不安」→「規準を明確にするヒット因力」
「数値・履歴の明示」「フォームの明示」「共敵の明示」「連携場の明示」「五感・体感の明示」

 これらの視点をもとに具体的なヒット商品のデータを分析すると、消費者が何を基準に選択しているのかのヒントが見えてくる。

消費者が引き付けられた商品のヒット要因は?
 博報堂研究開発局は、今年のヒット商品や売れ筋情報など約500事例の中から80項目をピックアップして、11月に首都圏・関西圏在住の15~69歳の男女を対象に調査を行い、644名から回答を得た。左の表は消費者の興味を引いた商品やサービスのランキング。右の表はそれを15のキーワード別に分析したもの。

 また、同レポートでは年代別の「商品/サービス 興味ランキング(性・年代別)」も発表しており、男性では、20代、30代、40代、50代と幅広い年代で、「エコノミーパソコン」「ブルーレイディスク」が上位に入り、女性の10代・20代では「家庭用フィットネスゲーム」が、30代・40代では「プライベートブランド商品」が上位に入っている。

 消費者の関心を引いた要因の1位になったのは「純・商品」。これは、必要のな機能やイメージにお金を払っている感覚を払拭する商品を意味するキーワードだ。“ヒット因力”キーワードのトップ5をまとめると、以下のようになる。

1位 「純・商品」(エコノミーパソコン、プライベートブランド)
2位 「数値・履歴の明示」(能力検定、ゼロ飲料、生産履歴)
3位 「共敵の明示」(メタボ退治、老化退治、CO2退治)
4位 「+エコ・健康の達成感」(高速バス、自転車、異素材フード)
5位 「+背景ドラマ」(アウトレットモール、スウェーデン発カジュアルブランド、
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 「逆転の発想」とはよく言われることだが、強引な価値転換ではなく、自然とそちらを選択したくなるような工夫やストーリーづくりが今後ますます重要となりそうだ。
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