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陸上のトラック種目はなぜ左回りに走るその理由とは…

今年話題になった出来事のひとつといえば北京五輪だが、そのオリンピックの陸上競技を観ていて不思議に思ったことがあった。それは「陸上のトラック種目はなぜ左回りに走るのか」。考えてみれば、オリンピックにかぎらず、世界陸上でも学校の運動会でも、陸上競技はほぼ必ずトラックを左回りに走る。なんで右回りではなく、左回りなんだろう。

じつは、トラックを左回りに走るのは国際陸連(IAAF)が競技規則として定めたのが始まりで、その国際ルールブックにはこうある。「走る方向はレフトハンド・インサイド(左手を内側に)」。これが決まったのは1913年のことだが、それ以前には右回りに走ることもよくあった。たとえば、1896年のアテネの第1回夏季オリンピックでは右回りに走っていたという。するとなんで左回りというルールになったのか。

その理由には諸説があるが、有力とされているのは「左右の足の機能の違い」。オリンピックを「五輪」と訳したことで知られるスポーツジャーナリストの草分け、故川本信正さんは生前にそれをこう説明している。

「人間の足は左右で機能が違う。左足は身体を支える役割を持ち、右足はドライブをかけて推進する働きをする。トラックを曲がるとき、左足で身体を支えながら右足で加速して走るので、左回りのほうが理にかなっている」(読売新聞95年2月10日付)

人間の足は左右で「軸足」と「けり足」という別々の役割を持ち、ほとんどの人は左足が軸足になっている。だから左回りになったのでは…というわけだ。実際、1906年にアテネで開催されたオリンピックの10周年記念大会では、トラック種目を右回りにしたところ、選手やコーチたちから「走りにくい」「不自然だ」との苦情が続出。そのため、国際ルールを左回りに統一しようということになったといわれているのである。

ちなみに左回りに走る理由には、ほかにも「男のキ○タマは左側が重い場合が多いから、左回りのほうが走りやすいのでは」なんて珍説もあったりする(笑)。
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